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 webサイトを立ち上げました。今後はblogではなく、webサイトを更新していきます。
新webサイト「方程式が解けない」
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今年初めて曲を買った(レンタルした)バンドを振り返る。
バンド名をクリックするとyoutubeの検索結果かmyspaceに飛ぶ。

WHITE ASH
white white sisters
pasteur
LITE
sgt.
夢中夢
0.8秒と衝撃。
matryoshka
about tess
 作家・今村友紀がこれから先の文芸界に関して色々考えて何かやろうとしている。「小説」「文学」「小説家」「物書き」といった言葉に何か憧れのようなものを感じる人みんなに読んで欲しいくらい。
リンク>文学フリマ・文学の今後について まとめ

 やりたいことをものすごく簡略化してしまえば、
「文芸同人とプロを直につなげる道を作りたい」
「プロになるための選考会の過程を公開したい」
 というところだろうか。
 文芸界はプロとアマの間に大きな壁があり互いの交流が乏しい、この壁を取っ払ってプロもアマもみんなで面白い作品を書けるようになろう、みんなで文芸界を盛りあげていこう……ということだと思う。

 特に面白そうなのが「選考会の過程を公開したい」というあたり。大塚英志の言葉が指す方向を向いているような気がする。

----引用開始----
確かに小説を書くということは何かその人の内側にある特別なものの所在を証明するかのような行為にも似ていて、この国に限っても文学は衰退した、などと戦後一貫して言われ続けてきたにも拘わらず未だ文学者たちがそれなりに社会的な地位を維持し続けることができたのも、つまりは小説を書くという行為が一種の〈秘儀〉として神聖視されているからだという側面があります。
(中略)
小説を書く力はどこからどこまでが凡人には真似できないもので、どこまでならば凡人にも真似したり学習できてしまうものなのでしょうか。ぼくはこの講義を通じて、その線引きをしてみようと思います。その結果として〈秘儀〉の領域は小説にどれほど残されるのか、あるいは全く残らないのか、そのことを確かめてみようと考えてみます。
----引用終了----
(物語の体操/大塚英志 p9~10)

 大塚英志は小説を腑分けしマニュアル化することで文学の〈秘儀〉を疑っている。そして疑うことによって、誰かには真似できない文学の〈秘儀〉が存在するということを信じているのだろう。
 今村友紀が上に引用した言葉を思い浮かべているかどうか、文学の〈秘儀〉というものを信じているのかどうかは不明だが、プロへの選考会の過程……どのように応募作品を評価し、どうして落選させたか、通過させたかを明らかにすることは、引用文の「線引き」に相当していて、文学の〈秘儀〉に迫ることになるんじゃなかろうか。

 しかしこういう小難しい言葉なんか抜きにして、今村友紀の計画は面白そうだ。これでプロとアマの(不要な)垣根が取っ払われて、文壇も同人も面白くなっていき、文芸が盛り上がるなら、そんな素晴らしいことはない。

 前田も今村氏の活動で応援できることがあるならば応援したいと思う。


 余談。今村友紀は第48回文藝賞でデビューしているのだが、前田も同じ回の文藝賞に応募していて四次落選だった。ので、なんか、氏の活動をみていると悔しいというか、自分が情けない感じ。
・作品タイトルをどうやって決めるか?

 ちょっとツイッターで話が上がった。どうやって作品にタイトルを付けるか?
 前田の中で面白いタイトルを付ける作家といえば森博嗣が最初に挙がる。
「すべてがFになる」
「詩的私的ジャック」
「幻惑の死と使途」
「数奇にして模型」
「有限と微小のパン」
 S&Mシリーズの中で前田の好きなタイトルである。こうして列挙すると、おおよそではあるが、幾つかの特徴が見えてくる気がする。

1.組み合わさる単語間のズレに面白さがある
2.発音としての面白さがある
3.正体不明

 例えば「すべてがFになる」の面白さは1と3だと思う。~になる、という言葉から物質の変化を思い浮かべるも、主語になっているのは「すべて」という抽象。「F」も抽象だろう。この「なる」と「すべて」「F」の間にあるズレが面白い。また「F」というのもタイトルからだけでは何のことか解らない。
 2.の面白さはそのまんまで「詩的私的」「死と使途」という、音の繰り返しがもう面白い。「数奇にして模型」も2.の面白さがあって、音は同じで別の意味の文章が浮かびあがる。「suki ni site mokei→好きにしてもOK」。

 こういう風にして自分の好きなタイトルを列挙して特徴を探していくと「どうすればタイトルが面白くなるか」をおおよそ掴めるのではないかと思う。


fig.1 タイトルと特徴の一覧。黒マスが特徴を持っていることを示す
2012/11/18(日)に開催される文学フリマ(公式サイト)に参加します。

サークル:ストリカ制作委員会(Eホール、D-66)
タイトル:Storica Scape(ストリカスケイプ) LightNovel×純文学
価格:200円
ページ数:132P(B5版)

Storica Scape LightNovel×純文学

失恋しながら散歩する大学生、黒い噂を調べる女子生徒と"仕事"で学園を訪れた男、被害者になりたがるヤツだらけのミステリ的嵐の山荘、罪について議論する幼女と人工生命体、魔法について考える人……計五編を収録した短編作品集です。
ラノベ読みの人は「なんだこの小説は!?」となり、純文学読みの人は「なんだこの小説は!?」となること請け合い。

収録作品名は以下の通りです。
・夢以外を見そう/前田望
・Pの流儀/蔦橋橙
・嵐を呼ぶドMだらけの連続ご褒美事件/森川慶樹
・目覚めよグリッチ/theeta_amphibian
・波に逆らわない/高原名月

試し読みは以下のリンクから。1Mていどのpdfファイルになってます。
Storica Scape LightNovel×純文学サンプル

当日は
「Storica Scape Vol.1」
「Storica Scape Vol.2」
も一緒に販売します。
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