忍者ブログ
[94] [93] [92] [91] [90] [89] [88] [87] [86] [85] [84]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

・コメント返信
>kisaさん
 天帝シリーズであります。
 早くもボーダーラインの三冊目ですな。


・購入録
「ハル、ハル、ハル/古川日出男」購入。
 執筆が進まなくて、むしゃくしゃして買った。財布の中が200円になるも、後悔する余地がない。


・読書
 んで、「ハル、ハル、ハル/古川日出男」の表題作のみ、読了。
「この物語は全ての物語の続編だ」という、アオリにもなっている文章からして、前田にとっては驚異的だった。たとえハッタリだとしても、そのような文句を発想し、小説の中にブチ込むのは容易ではないだろう。そして真に恐るべきは、その文章が全くのハッタリではなかったことだ。「全て」ではなかった。なかったが、この「ハル、ハル、ハル」という物語は、前田がかつて読んだ物語の続編に位置した。古川日出男作品の続編という意味ではなく、かつて読者が読んだ物語の続編、という意味だ。
 脅威にすら値する。完全に「フィクション」だと断言しながら、ここまで読者の「現実」に踏み込んでくる作品を、前田は寡聞にして知らない。ここまで圧倒的なリアリティを見たことはない。文学がテロだと言うのならば、一読した感想でしかないが、前田は賛同する。
 少々惜しくらむは、この作品が物語だとは感じなかったという点。エンタテイメントとの違いなのかもしれない。しかしそれ以上に、前田はこの作品は「物語と物語の間にあるもの」というように感じた。物語とは、もちろん、読者が読む物語のことだ。

 レビューで褒めすぎるのは良くないと思うが、それでも前田は褒めたがっている。今の古川文学は、本当に凄い。「面白い」ではない。「凄い」だ。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
忍者ブログ [PR]