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・コメント返信
>kisaさん
 一位が「世界の中心で愛を叫ぶ」で二位が「ノルウェイの森」らしいよ。

>名月さん
 おお。そういえばサイトでノルウェイの森をかなり評価されていましたね。
 自分も村上春樹は好きですが、作品数はそんなに読んでいないです。

>仮名太
 あのシーンは俺もけっこう好きだ。しかし何故好きかと訊かれると答えに窮してしまう。


・読書
「覗き小平次/京極夏彦」読了。「嗤う伊右衛門」と同じ古典改作シリーズ。巻末に関連文献が載っているのだが、1900年以降の書物が一冊しかなくて笑った。
 解説の中で「久世光彦が『小説の世界に読者を引き込んで楽しませてくれる作品だ』と書いていた」とあったが、なるほど、その通りの面白さがある作品だった。作中の人物、物語がどのようになっていくかということに焦点が当たり、少なくとも前田は、今作を読んでいて小説というもの全体に対して思考が伸びなかった。抽象的だが、そういう小説だったのだ(抽象的というか、比喩にしかなっていないという気もする)。これは良い悪いではなくて、そういう面白さがあるということ。そして読書はその方が楽しい。こういう楽しい作品を読んでしまうと、前田は嫉妬とかしてしまう。
 特に印象深かったのが動木運平。京極夏彦は作品のキャラクタを機能としてしか見ていない、というようなことを言っていたらしいが、動木はその代表例というか、明確な例として挙げられる気がする。そのくらい作中における役割が際立っている。人間よりも災害という方が近いのではないか?
 ラストはとても映像的で、前田は好きだ。前田にとっては「嗤う伊右衛門」よりも良かった。
 それにしても京極の文章力は恐ろしいものがある。語彙の多さはともかくとして、特に今作は文章のリズムが面白かった。特に気にとめずに読んでいると、五・七・五になっているのではないかと錯覚する。しかし実際にはそうなっているわけではない。
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