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・コメント返信
>しも
 映画化していたのか。そいつは知らなかった。そして積むことは間違いない。GOの優先度はちょいと低め。


・購入記録
「週刊朝日別冊 小説 トリッパー」
 久々に小説雑誌を購入。川上未映子や本谷有希子、万城目学らのインタビューとか、高橋源一郎の「13日で名文か書けるようになる方法」という講義録に釣られた。
「封印サイトは詩的私的手記/森 博嗣」
 うっかり購入してしまったが、いつ読み終わるやら。


・読書
「OverDrive/安田剛士」の単行本をちょこちょこと読んだ。ロードレースが題材ということで楽しみにしていたのだが、漫画の中身は前田の趣味と合わず、残念。
 理由は「競技を通して人を描く」のではなく「描かれた人が、競技をしている」という点にある。選手各人に個人的な事情があって、その個人的な事情を回想という形で描いていることが多いと思う。恋愛とか友情とか家庭とか。そういったことも書けばいいと思うが、しかしそれはロードレースという競技と直接的に関わらない部分だと前田は思う。例えば、好きな女の子が応援してくれているからといって、一位にはなれない(いつも以上の力を発揮することはできるかもしれないが、それだけで勝てるほど、競技というのは甘くないだろう)。OverDriveではレース中に個人的事情を回想させ、さらに回想直後、選手に何らかの変化(速くなったり)がある。そのため、本来関わらないことが直接に関わるように見えた。こういう、ある種の精神論を前田は好かない。
 ふたつ目が「ファンタジィである」こと。フィクションであることだし、誇張表現を行うのは問題がないと思う。しかし前田が気になるのは表現ではなくて、選手の態度のことだ。競技中に完全に停車して長時間休んでおきながら、最終的にはトップ争いに食い込むとか。「停車する」という辺り競技をナメているし、しかもそんな選手が異常な追い上げを見せる。こんな演出に納得がいかない。前述した「好きな女の子が応援してくれているから速くなる」ということも、ファンタジィだと思う。
 以上のふたつの点で「スラムダンク/井上雄彦」と比較すると、スラムダンクは非常に前田好みであることが分かる。精神論のあり方とか。友情だなんだといっても、それは思っているだけでは意味がなく、友情に相応しい行動をしてこそ、友情といえる。そんな感じ。
 スラムダンクで、三井はチームメイトを徹底的に信頼し、殆どスタミナのない身体でパスを受け、スリーを決める。信頼という精神を出発点にして、行動と結果で応えている。OverDriveで、ミコトは「タスキは遥輔さんからしか受け取れない」といってしばらくタスキを受け取らず、結果としてチームの暫定順位は下がった。友情のようなことをいっているけど、その実、懸命に走った遥輔に応えていないのではないか?
 以上のように大きな文句はあるけど、OverDriveという漫画自体は、何だかんだで読んでしまう。ナレーションみたいに入る解説とか、非常に面白い。絵も好みであるし。

 またもや比較で井上雄彦だけど「スポーツを題材にしながら人物の個人的事情も描く」という漫画では「リアル」が凄いと思う。題材は「車椅子バスケット」。この時点で個人的な事情に踏み込まざるを得ないし、そして踏み込むのが当然だと感じる。更にこの作品、最初に出てくるメインになる登場人物は健常者だ。
 あと、不細工な男をカッコよく書けるのって、凄いと思う。
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