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・日記
リンク>「文章ヘタ」でも「自分たちと同じキモチ」…ケータイ小説、女子中高生に超人気

 実際、気になる作品群ではあったのだ。客観的な評価=売り上げの点から言えば間違いなく面白い小説であるから、主観的な評価はどのようなものだろうか、と。
 リンク先には主観評価も書かれていた。びっくりするくらいマイナス評価ばかりである。
 面白くない理由で目立っていたのは、やはり「文章が下手」「物語がベタ(ワンパターン)」。文章については実例が引用されており、なるほど、これは小説で書くような文章ではないなと思った。理由はリアリティの欠如。
 物語がベタという点についてはどうだろうか。これについては読んでみない限り判断のしようがない。ただ、ベタならベタで、携帯小説を読む価値が生まれないとは言い切れない。
 何故か。ベタな話というのも、物語作りにおいて十分に参考になるからだ。
 そもそも何故ベタな話はベタなのか? 理由は簡単で、何度も同じ型の話が作られてきたからである。では、何故、何度も作られてきたのか? やはり答えは単純なことで、面白いからだ。しかしベタな話は歓迎されない。余りにも繰り返されすぎて、みんな飽きているからかもしれない。ある種の二律背反である。
 読者が飽きているという問題をどのように回避すればいいのか? ここで作家の技量が問われる(場合もある)。
 例えば「バガボンド/井上雄彦」の「武蔵-胤舜戦」。この話は非常にベタだと思うが、しかし、面白い(客観評価でも、主観評価でも)。これは画力、心理描写、対峙の緊迫感など、作者の技量によって強化されている部分があるからだと思う(細かな物語の構成も要因としてあるだろうか)。レベルの低い作家では、ああも面白い作品にならないだろう。
 以上のことが正解だとするならば、作家に必要なことの一つは「ベタな話を面白くする能力」であり、つまりベタな話を知っていなければならない。こう考えると、携帯小説を読むのも一つの勉強になるかもしれない。
 しかし冷静に考えれば、物語創作の指南書を読んだ方がいい気もする。


・創作
 本文執筆開始。暫定タイトルは「彼は何処へ?」
 さて、何日で書きあがるか……。


・購入録
「天才 創造のパトグラフィー/福島 章」
「13階段/高野和明」
「大東京三十五区 冥都七事件/物集高音」
「MISSING/本多孝好」

 楽しみなのが「13階段」と「冥都七事件」。
 前者は乱歩賞で、裏表紙のアオリからして面白かった。後者は以前に薦められた本で、この手の雰囲気は俺好み。ただ、文章が読みにくそうだった。苦戦するやも。


・読書
「鉄道員/浅田次郎」を読んでいるところ。映画化されていたこともあって、短編だとは思わなかった。現時点で「鉄道員」「ラブ・レター」「悪魔」を読了。
 表題作「鉄道員」のポイントは、価値観の引き寄せだと思った。作中人物の価値観を出し、読者にもその価値観を与える。その上で主人公乙松に感情移入させるという方法。
 自分の父の意見によると「鉄道員」は「仕事で女房子供を泣かせた身勝手な男の、ただの夢」にしかすぎない。そんな話が高い評価を受けているのは、やはり乙松への感情移入が巧いからではないだろうか。
 他の作品についても面白いポイントを探していきたいが、さて。
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映画にするには
「鉄道員」について。
最近長編のものを切り貼り、圧縮する形で実写やアニメの映画が出ていたりするけれど、それじゃあ多くのページをついやしただけのものができなかったりもするのではなかろうか。
その点を考えると、短編、ときいて合点。
なるほど、それなら緻密に描けるなと。
貴殿の意見は、いかがか。
無為 2007/03/07(Wed)20:20:11 編集
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