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・電車
「鉄子の旅」というアニメを観た。原作は漫画。ほんとに電車に乗るだけの話で、ターゲットを狙い過ぎな気がする。しかし、これだけで漫画を成立させるのは凄い。話としては全然面白くない気がするが、こういう、マイナな題材の漫画は好きだ。
 なお、前田は長時間の電車旅で主に読書か睡眠を行う。駅弁を買った記憶は、無い。こぼれ落ちたわけではないと思う。


・こんなところに直木賞
 実家に帰ったら、処分する本として江國香織の「いつか記憶からこぼれおちるとしても」と「号泣する準備はできていた」があった。ソフトカバーとハードカバー。他にも芥川とか梶井基次郎とか阿刀田高とか。貰う。お陰で帰りの荷物が増えた。


・読書
「推理小説/秦建日子」読了。作者の名前が難読。はた たけひこ。男性。
 漱石を読んでいたこともあってか、文章がとても速く読めた。悪くいえば脚本に近いが、良く言えば、情報伝達の速い文章。小説のエンタテイメント性は「物語」「キャラクタ」「文章」にあるようだが、欲張って全部使うのではなく、一つか二つを使う方が良いのかもしれない。
 構成の印象は「ミステリ的群像劇」(群像劇の定義がよく分からんから、完全に前田語になっているが)。一つの事件を複数視点から追う、という形。このあたり、アンフェアじゃなくてフェアじゃないだろうか?
 キャラクタ描写として、雪平の「無駄に美人」というのが面白いと思った。所謂、美の相対化というやつだと思う。雪平の美人描写は、対象をデッサンすることで「美人」を示すタイプだった。このようなやり方は鼻につきやすいと思うが、そこに「無駄」というマイナスを入れることで、その問題を(ある程度は)解消できている気がする。

 もう一つ「夏と冬の奏鳴曲/麻耶雄嵩」読了。
 文章の質が上の「推理小説」と真逆。「そんな細かい描写はいいから物語をすすめてくれ!」という感想がまっさきに浮かんでしまった。特に最初から何か事件が起きるわけではないため、余計にそう思う。「姑獲鳥の夏/京極夏彦」も序盤は一向に話が進まないが、こちらは面白く読めた。この差は一体何だろう? 文章の巧さだとか、描写・説明と蘊蓄の違いと言ってしまえばそれまでな気がするが……。
 さて、肝心の物語である。wikipediaの要出典という、恐るべき信頼の無さを持つ情報であるが、何でもこの作品は五つ目の奇書の候補らしい。さらにアオリには「最後の一言が凄い」みたいな文句が(前田はこの手のアオリが好きである)。だから頑張って読んだのだが……解らなかった。謎が残りまくって、何が凄いのかもさっぱり解らなかった。webで解説を見つけて読んだのだが、何が凄いのかは解らないまま。お陰で感想は「ちくしょう」である。誰か前田にこの作品の凄さを教えてくれ。
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