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・art
「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」に行って来た。写真とかオブジェとか映像作品とか、色々なものがあった。
 その中で特に面白いと思ったのが、「CDのコピー」。
 ビートルズとかジューダス・プリーストとか、著名な音楽家のCDのコピー品をずらりと並べている、というような作品である。
 ここでのコピーとは転写ではなく模写である。つまり、CDのラベルやジャケット、ライナーノーツなどを全て手書きでコピーしてある。そしてこのCD、ちゃんと聴けるのだが、中身は作者自身の声によるコピーだ。ベートーヴェンの第九を鼻歌で収録していたりする。
 さて、鼻歌はひどい。聴けたものではない。
 ラベルやジャケットのコピーは上手いが、技術的にすごいだけで、コピーはコピーだろうと思う。
 しかし「作者はこのようなコピーが好きだ」というような文句もあって、ここから想像が広がった。つまり「このようなコピーを量産して飾りまくる作者の心境とはどのようなものか?」
「美術品とは作者の作品製作中の心境の残滓であって、だから同じ芸術である小説や音楽と違い、コピー品に価値がない」。この言葉をまさに体験させるような作品だったように前田は思う。

 他にも面白かった作品はあるのだが、上記のように「ここに面白さがある」と明文化できるものは殆どなかった。
 ただ、作品を小説という形でしか創ったことのない身としては、美術のような視覚的表現を創る思考はどうなっているのかと気になる次第である。

リンク>六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?
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