忍者ブログ
[12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

・workshop
 今月の17日から物理学の研究会に参加している。結構大きな規模の研究会で、使う施設もでかい。
 んで、そこでの発表を聞いていて(聞くっていっても、本当に音が耳を通るだけ、ってレベルなんだが)思ったことがひとつ。
「俺、この部屋の中で間違いなく一番頭悪い」
 一部屋で五十人くらいはいるだろうか。更に、他の部屋でもやってるから、要は今回集まった人間の中で、俺が一番頭が悪いのだ。
 周りにいるのは物理で飯を食っている人たちばかりだから、まあ間違いなく事実だろう。学生もいるけれど、ドクタだったり。院生もいたが、話をしてみるとやっぱり向こうの方が物理を考えてる。
 で、この事実が俺を凹ませたか、というとそうではなくて、寧ろ少し面白かった。何せ、ある程度の規模の集団に属したとき、自分がその中で(良い悪い関係なく)一番だと確信できるような事態には、そうそうならない。
 この、自分が一番であるという確信が、なかなか面白かった。


・読書
「箱男/安倍公房」読了。
 今の前田は「細部の文章が面白かった」としかいえない。
 で、何故細部の文章が面白かったのか。答えは「小説の自由/保坂和志」を読んでいるから。保坂和志による小説論。前田はこれが四冊目になるんだっけな。
 読んだ範囲でも最も印象に残っている文句は「小説は読んでいる時間の中にしかない」。この言葉自体は今までも保坂和志が書いているのを何度も眼にしたことがあるが、その内容については今作「小説の自由」を読んで初めて知った。つまり、
「小説の肝は読者の五感や思考を動かすことにあって、その動きというのは読んでいる最中にしか起こらない。小説は言葉で書かれたものだから、例えばストーリーなどを、要約して言葉で他人に伝えることは可能だが、言葉という抽象化された情報による五感・思考の動きは、伝えられない。言うなれば、絵画や音楽と同じである」
 ということ(括弧の中は引用ではなく、前田による解釈である)。ここから小説の朗読について思考を伸ばすことができるはずだ。
PR
・コメント返信
>kisaさん
 君は意外にマイナなバンドを知ってるな。
 俺は、向井秀徳はZAZEN BOYSの「COLD BEAT」しか知らないや。


・あのブッダの人
 前田はいずれ、風景のみで成立するような絵画のような小説を書きたいと思っている。
 ところで群像の五月号にこんな作品があった。
「絵画/磯崎憲一郎」
 この磯崎憲一郎という作家、デビュー作の「肝心の子供」が保坂和志の小説論で引用されている。しかも風景について考える項目で。
 そんな作家が「絵画」なるタイトルの作品を書いている……。
 酷く恐ろしくなった。
 芥川候補作家と前田の考えが一致したと考えるのはおこがましいというものだが、不安は不安である。
 パッと流し読んだが、前田のやろうとしていることとは違うように思えた。しかしまだ判断はできない。時間ができたときに腰を据えて読まなければならないか……。
・朗読ギグ
 紹介し忘れていたので張っておく。古川日出男と向井秀徳による朗読ギグ。

リンク>ララララララララララン

 これは古川日出男ソロ。他の朗読にも上のページからとべる。
 前田は「ララララララララララン」読んだことはなく、また上の動画ではストーリーを全く把握できなかった。しかし面白かった。では何が面白かったのか?
 音というのは普段小説を読むときにはない要素である。その音自体が面白かったという可能性もある。
「ララララララララララン」の肝は何なのか? 朗読されることによって何が得られるのか?
 単純な考えだが、上の動画の面白さというのは、以前このblogで書いた「音読しながら小説を書いていく」ということと決して無関係ではないと思うのであった。
・コメント返信
>kisaさん
 夏への扉、最初の2ページくらい読んだけど、それだけで名作の予感がしました。


・結果発表
 群像新人文学賞に応募していたのだが、その結果が判明。生涯二度目の二次選考落選であった。
 まだ二回しか新人賞に応募していないのだが、今回である予感を持った。ひとつは「真面目に小説やってる人間なら、何書いても一次選考は通る」。もうひとつは「二次選考では、何を書いているかを厳しく見られる」。

 二次で落ちたのは残念だったが、今ではひとつのモチベーションである。今年中に、二次を通過できるような作品を書きたい。
・江戸川乱歩邸
 学会のために立教大学に行ってきた。東京に着いてから初めて旧乱歩邸があると知り歓喜。自分の発表は土曜だったので、金曜日は準備に費やす。自分の発表が終わったら行こうという算段。
 んで、土曜に旧乱歩邸へ。
 土曜は休みだった。
 そして金曜日が蔵書を含めた公開日だった。最低の結末である。

・チャペル
 あと、立教大学にチャペルがあり、中でオルガンの演奏を聴けるということも東京に着いてから知った。同じ研究室の友人と先輩が金曜日に聞いたらしい。
 前田はオルガンが好きなので、これは聴かねばと思った。金曜は準備である。土曜に聴こう。
 土曜はチャペルが閉まってた。


・神保町
 日曜日。東京からの帰りに、神保町に寄る。ペルソナというカレー屋が美味いと聞き、行ってみることに。
 日曜日は定休日だった。
 もう、何なの? 何なのこれは?
 仕方ないので、他の店でカレーを食う。美味かったので良し。しかしペルソナのカレーも食いたかった……。


・購入記録
 神保町で色々買ってきた。普段目にかからない本を見つけられるので、古書店街というのはなかなか楽しいものである。
「夏への扉/Robert A. Heinlein」
「霊感少女論/近藤雅樹」
「明治・大正くらしの物語/KKベストセラーズ」
「國文學増刊号 明治・大正・昭和風俗文化誌/學燈社」
「文学なんかこわくない/高橋源一郎」
「小説の自由/保坂和志」
「白髪鬼/岡本綺堂」
 しかし、岡本綺堂という名前は実にカッコいいなぁ。


・秋葉原
 Hellsing完結記念ということで、有隣堂にて原画展が開かれていた。これは予定通りに観れたぜよ!
忍者ブログ [PR]